「半クラ」をマスターする重要性
初めてバイクに乗ろうとするときになかなか苦労をするのが「半クラ」ことクラッチの扱い方です。
バイクだけでなく自動車でもMTではクラッチを半分開いた状態で行う操作は非常に重要となり、マスターできないうちは教習所を卒業することができません。
そもそも「半クラ」とはどういう状態のことを言うかというと、ギアチェンジをするときにエンジンとギアを完全に繋げずにゆっくりと力を伝えるようにすることを言います。
バイクや自動車が走行するときにはギアを上げ下げしてスピードを変化させていくことになりますが、ゆっくり慎重な操作をするときには半クラの状態で行うとスムーズに移動することができます。
完全にギアをつなげたままでゆっくり走行しようとするとエンストが起こってしまうので、坂道発進や駐車時、渋滞時の移動には半クラを使用することが必須となります。
半クラをマスターすることで高速から速度を落とす時に急ブレーキでタイヤがロックされるという危険な状態を避けることができ、エンジンブレーキで無理なくスピードを落としていくことができます。
半クラがどうしても苦手でうまくいかないという人は、まずエンジンのしくみを勉強しどういった状態で半クラが起るかを意識するとやりやすくなります。
半クラができるようになると一気に低速走行がうまくなるので、ぜひ徹底的に練習をしてみてください。
力がなくてもできる取り回し
女性など小柄なライダーさんにとって大きな悩みになるのが大きなバイクの「取り回し」です。
取り回しはバイクのエンジンを切った状態でハンドルを押して動かすという方法ですが、力のない人はなかなかバイクを前に押し出すことができません。
大型バイクになると総重量が200kg以上にもなるものもざらなので、普通に考えればそんなに重たいものを動かすことはできないように感じます。
ですがバイクには二本のタイヤがついていますので、ちょっとしたコツを掴めばそれほど力を入れなくても簡単に動かすことができます。
取り回しが苦手という人によくあるのが「腕だけで押そうとしている」ということです。
バイクを取り回すときにはスタンドを上げて倒れないように支えつつ前に押すということになりますが、このとき腕のみで「支え」と「押出」を同時にしようとすると相当の腕力が求められます。
コツはバイクの左側に立ったら太腿から膝くらいまでを車体に密着させるようにし体重を傾けて前側に押し出すようにしていきます。
全く静止している状態から動かすときには力が入りますが、最初に動きがでると案外そこから引っ張っていくのは簡単です。
最初の押し出しも腕力だけでやろうとするのではなく体重をかけて上手に前に向かう力を作りましょう。